食に特化したクリエイティブカンパニー HIRASAWAは、食品業界に携わる全ての方々へ敬意を払いつつ、社会的責任のもと、創造や変化に“デザインの力”で世界へ貢献します。

ごったんで〜す!
その10. ル カフェ ドゥ ジョエル・ロブション 日本橋高島屋 様
2024.03.13

この「ごっ舌で~す!」の連載も回を重ねること10回目となりました。
「胃に入ればなんでもいいや~」という反・美食家のしょくたんでしたが、自分で言うのもナンですがどうやら少しずつ「食に特化したデザイン会社の一員」として成長をしているようです。


というのも、この企画を始めるまでは外食といっても「価格の手ごろさ・椅子に座れる・メニューの種類が多い」が飲食店を選ぶ基準であり「味」に対してはそこまでこだわりはありませんでした。ですがこの企画を担当させていただき「美味しい!」を連発する自分に驚くことも多々。世の中には美味しいものが溢れていることをようやく知ることになったのでした。そしてこの企画のもう一つの目的、いや!メインの目的でもある飲食店の様々なツールを紹介するにあたり、自社で手掛けていないツールと出会う新鮮さと感動は一入。勿論今までもそんな場面に出くわすことはしょっちゅうでしたが、仕事でまじまじと観察する時とは集中力も気合も違います。

「飲食店あればツールあり!」。ほぼ全ての飲食店に何かしらのツールがあります。趣向を凝らしたツールに出会える感激をこの連載を通じて皆さまと共有できましたらと思います。

と、堅苦しい挨拶をしたくなったのには理由もありまして。
はい!実は緊張しているのです。今回の連載にサブタイトル付けるのであれば「しょくたん、ついにあの世界的有名店へ行く!?」

仕事柄、いわゆる高級レストランも人気のチェーン店も店名だけは知っているという場合が多いのですが、どうしても「高級レストラン」というものに足が向かないのです。そもそもそんな余裕がある暮らしでもないし、まず第一に「好き嫌いの権化」のような私が高級レストランに行ったとて一筋縄でいくわけがない!とはいえこの「ごっ舌で~す!」の担当者でありHiRASAWAの広報担当者として、いつまでも高級店と疎遠な暮らしをしている場合ではない!

というわけで今回はそんなしょくたん、ついに行きました!フランスの名店「ジョエル・ロブション」!披露宴のご招待や記念日などで訪れたことがあるという人がHiRASAWA社内におりましたが、どの人も皆「超・特別感」を感じずにはいられない格式高いレストラン「ジョエル・ロブション」!

「社長、ごっ舌の取材でロブションに行ってきます!」なんて言ったらさすがのHiRASAWAの社長も椅子からひっくり返ると思うので、今回はロブションの中でもカジュアルラインの「ル カフェ ドゥ ジョエル・ロブション 日本橋高島屋」様に伺いました。

日本橋髙島屋の中にある店舗ということで、これまた格式ある百貨店の中。平日の昼間に訪れたわけですが、紳士と淑女で溢れかえる店内。明らかに場違いな私、しょくたん。ノートパソコンが入ったカバンを持った「ザ・サラリーマン」風情の輩なんていないわけで。

とはいえロブションの中でもカフェ形態の店舗なので、ドレスコードもないし、カジュアルな気持ちで…気楽に…楽しく…!そう、楽しく行ける…はず…!?落ち着けしょくたん!大丈夫!

震える足でまずはウェイティングのベンチへ。外に放り出されるわけではなく、ちゃんと待合のスペースがあるのですね。さすが。赤と黒を基調とした洗練された高級感漂う店内。照明を落としていても充分に鮮やかに映えます。

さて、順番が呼ばれるまでは気を取り直して恒例のメニューブックのチェック!(ウエイティングの間に一冊渡していただけます)

店内の赤に合わせ、こちらも目にも鮮やかな赤。中はリングファイル式です。差替えも容易で頻繁にメニュー内容が替わるお店には便利ですね。デザインはあくまでシンプル。文字ベースです。後半のスイーツや軽食ページでは写真も登場しますが、全体的に余裕を持ったデザインにされていることもあり、違和感は特に感じません。

と、メニューブックに惹きこまれていると席に通されました。

ゆったりとしたベンチシートは座り心地も抜群です(写真は席を立った時のものです)。ベンチの背後にはスワロフスキーがキラキラと輝く!眩しぃぃぃ!

店内の写真をもっと撮りたい気持ちもありながら、いわゆる「映え写真」を狙っている方も見かけず。そう、ここは紳士と淑女のお店。しょくたん、周りにご迷惑をおかけしないようにこそこそと撮影します。

テーブルの上には「J/R」の文字が押された黒いマットが敷かれています。一流のお店はやはり色々と違います。緊張感が増すばかりのしょくたん。

さて、本日しょくたんが選んだものは…「モワルー ショコラ アメール」
生チョコレートをなめらかなクリームに仕立てケーキにしました。というケーキです。

フルーツ系で見た目も華やかなケーキもあった中、あえて挑戦のシックなこのケーキ。薄く削ったチョコレートを飾った上部は光沢あるチョコレートソース、中のクリームは上品で甘さ控えめ。一口ごとに濃厚なチョコレートの風味が広がります。シンプルがゆえの徹底した甘さと苦さのバランス。

ちなみにこのケーキの名前であるMoelleux(モワルー)とは「柔らかい、優美」という意味だそうで、その名の通り今までに味わったことがない奥行き感のある味わいのチョコレートケーキでした。

待ち時間の関係でケーキをいただく時間はたったの5分!この異次元な空間に身をゆだねる時間はほんのわずかではありましたが、貴重な経験をさせていただきました。いつの日か、こんな素敵な空間でゆっくり午後のひと時を穏やかに過ごせる淑女になりたい!と思ったしょくたんでした。

ル カフェ ドゥ ジョエル・ロブション 日本橋高島屋様、ありがとうございました。