

第3回
企画デザイン部 マネージャー
長尾真輔

両親が共働きだった事もあり、物心ついた頃から料理をする事が好きでした。母から包丁と火をつかってはいけないというルールのもと、マーガリンを塗った耐熱皿に生卵をおとしただけのレシピ「卵のココット」を独自であみだし、何度もレンジを爆発させて怒られていました。中学生の頃からはレシピ本や料理番組をみたりと、食べることだけではなく、盛り付けなどに興味をもちだしたのはこのころからだったと思います。

一人暮らしをはじめた頃からは食器やカトラリーに興味をもち、旅先で出会ったものや、好きなデザイナーのもの、友人からの贈り物などなど、今では我が家の食器棚には雑多な中にも大切だと思える器がたくさん並んでいます。手間暇かけてつくった料理をお気に入りの器で食べたときの美味しさは計り知れません。

仕事が忙しくなるにつれて料理と向き合う機会も少なくなり、今ではほとんどが外食ばかりで料理と向き合う時間も少なくなってしまいましたが、仕事柄さまざまなお店を訪れることも多く、器を見ることが楽しみのひとつになっています。
特に和食店では茶碗に小鉢、汁椀と、料理に合わせて揃えられた器を見ていると豊かな気持ちになります。
「おいしい」と聞くと舌で感じる味覚だけだと思われがちですが、「おいしい」という感覚は視野が80%以上の割合で味覚は5%程度と言われています。目隠しをすると味がわからなくなるように、舌以上に嗅覚や視覚を使って味を認識しているのです。そう考えると器の持つ力って偉大だなということに気づかされます。
以前に比べて料理を作る機会は減りましたが、スーパーで買ったお惣菜やお刺身もお気に入りのお皿に盛るだけで、格段においしさが増します。特売品のお肉も、素敵な器に盛って市販のソースをかけるだけで立派な料理に変身します。ナイフとフォークを使って食べればさらに豊かな気持ちになります。


日常の些細な食生活でも、お気に入りの器を使うことにより「特別」を感じながら、視覚的に楽しむことを大事にしています。

〒162-0042 東京都新宿区早稲田町70-8 HiRASAWA bldg.Ⅱ
【適格請求書発行事業者登録番号】T1010001006705